高校生という時代について
今はもう遥か昔の事のような、つい最近の事のようなそんな高校生時代について考えてみる。
私はあの頃夢なんて全然なかった。将来の明確なビジョンなんてなくて、でもオシャレやら恋愛やら人一倍興味あって、可愛くなりたくて。
というか高校ってのは小学校、中学校と違いかなり本人のやる気に任せた自由度の高い場所だった気がする。
先生も口うるさくなく、友達もまぁ大体同じ位の学力で、地元の友達という縛りもなく「新しい自分」を作り出せるいいチャンスだと思った。
実際私は小、中学校とはずいぶん変わって色んな意味でハジけていった。
ルーズソックスを履いた。スカートを短くした。髪を染めた。ピアスを開けた。
昔から私を知ってる子は「どうしちゃったの?」と心配した。「高校デビューだ」と笑う人もいた。
先生達は心配したのだろう。「変なクスリをやっていないか?」と聞かれた事があった。
結局見た目かよ。誰も私の本質なんか見ていないじゃないか。
優等生、真面目ちゃんと言われていた私は、 何が本当の私かわからなくなっていた。
もうきっと疲れていたんだ。いい子でいる事に。
「頭良いんだね」「真面目だね」
「あんなによく出来ていたのに」
「どうしちゃったのかしら」
ふざけんな。なんの努力もなしにやってたと思うなよ。
私は出来ないから。出来ないと悔しいから。
人の3倍努力して人並み、上に行きたければ、と何倍も努力してやって来たんだ。
もう疲れたんだよ。
こんな必死に生きてくのをこれから先何年やり続ければいいんだよ。
そして私は高校に行けなくなった。